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柔道整復師って何をする人かご存知ですか?

2016年08月03日

ぼくも柔道整復師ですが、何をする人かご存知ですか?

ざっくり言うと「接骨院・整骨院の先生」です。

昔は、道場を開いて「柔道」を教えていた師範が練習中にケガをした弟子の応急処置をしていたのが始まりとされている「活法」のことであり、決して「マッサージをして肩こりを治療してあげましょう」というものではありませんでした。「骨折・脱臼・捻挫」のスペシャリストだったのです。

それがいつの間にか健康保険が扱えるようになったころから、ダラダラとマッサージや電器治療で保険側から大金得るようになった頃から、保険の水増し請求で不当な収入を得るという「悪役(ヒール)」に転身していったのでしょう。

ぼくは3年前に決断し、「どうせ健康保険が使えなくなる時代が来るのなら、その時になってバタバタしても直ぐには対応できないから、いまのうちに自らの判断で健康保険を使用しない」という道を選びました。おかげで、大変厳しい「いばらの道」に入っていくことになりました。

業界の自浄作用が無かったため、全国で一番ひどいとされた「大阪社団柔道整復師協会」が中心となり、「柔道整復師に健康保険は扱わせてもらえない時代」が目前まで来たかもしれない!という状況に追い込まれてやっと「柔道整復療養費適正化勉強会」を立ち上げて、ドクターを交え保険者にも加わって頂いて改革案を模索しているようです。

ドクター側にしてみれば「これだけ開業している整形外科がたくさんある時代に柔整師は不必要」という意見だし、保険者も「一刀両断に柔道整復は意味のない治療をやっているからムダ」と切り捨てることもできない部分もあるが、基本的には「柔道整復師はほとんどがマッサージ屋さん化している」という見方をしていると思います。

数字を引用しながら説明すると、今回なぜ大阪なのかというと、まず人口10万人あたりの柔道整復師数が、大阪府が92人でダントツで人口1,000人に1人くらい。全国平均46人の2倍であること。ついで富山72、東京71、和歌山66と続く。10年前は全国平均18人であったから、この増え方は異常です。特に大阪は学校数も多く、様々な請求問題が多発して当然。

例えば協会けんぽ大阪支部では柔整療養費は『日本全体の1/5(20%)』が支払われている。柔整だけではなく、あん摩・マッサージ・指圧は13%、鍼灸に至っては日本の1/3(33%)が大阪で支払われている。

財務省の調査結果によると、「過去5年間不正請求で受領委任払取扱い中止になった件数128件のうち、76件6割が大阪、多部位請求と不正請求の間には一定の相関が推定される」

また、「近年の柔道整復療養費(23年度4,085億円)は小児科・皮膚科・産婦人科・耳鼻科の診療所医療費よりも高額。ちなみに整形外科は7,800億円」とある。

おそらくH23年度に比べH25、26年くらいまでは増えていたでしょうから、少し減っているであろうH28年度でも「柔道整復療養費(接骨院で使った健康保険の金額)」は5,000億前後ではないでしょうか?

開業医など診療所医療費でいう整形外科が8,000億だとしたら、保険適応が捻挫(ねんざ)・打撲がメインのはずの柔道整復師が注射もレントゲンもMRIもCTも撮らないのに5,000億というのは、やはり異常だと思います。

結局、内情を知る業界人としては、手技に自信があったり保険制度が「急性期のみ」の「打撲・ねんざ」に限定されているものを使用するのは困難という判断をした「本当にまじめな先生」が健康保険から遠ざかり、「マッサージで儲けてどこが悪いんじゃ」という時代に逆行する先生がいまだに集金の道具にしているという状況です。全部が全部ではありませんが、大半は不正か不正に近いものだと思います。

一気に締め上げてくれても結構ですが、目先だけでなく本当の意味の打開策を見つけて欲しいところです。

あなたの職業は?って聞かれて国家資格である「柔道整復師」というより1日の練習くらいでも1時間の勉強でも・・・たとえ独学でも誰でもなれる民間療法の「整体」って言ったほうが印象が良い!っていうのは国家資格にしておいて、国には関係ない!なんて、あり得ます?って感じですからね。

「組合保険」のある銀行さんや製造業の大きな会社などは、会社や保険担当の指示で「接骨院へ行くのはNG」というところが多く、「整体、カイロ」で良いところを探しているのだそうだ。もちろん先輩方の「健康保険の利用法」が間違えていたので、仕方ないとは思います。

柔道整復師の一人として言いたいのは、保険を取り上げる「鞭(むち)」の代わりの「飴(あめ)」も欲しいですね。

   

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